私たちが目指す支援は子どもたちが自分自身で明るい未来を切り拓いていけるように
手助けすることです。
カンボジアは30年余り続いた内戦により多くの知識人や大人が亡くなりました。
内戦に終止符が打たれた後も地雷や飢え、エイズで国は崩壊状態でした。
孤児院にいる子どもたちの親も親戚さえもいない本当に身寄りの無い子どもたちです。
私たちは子どもの頃どうやって育ってきたでしょうか?
大人たちに囲まれ、生きるために必要なごく当たり前のしつけを受けてきました。
手、髪、歯などの洗い方、いつするのか、なぜ必要なのか、具合が悪いときどうすればよいか。。。
私たちが本当に当たり前で普通に行ってきたことは、親や周りの大人を見たり教わったりして習慣づいたものです。
しかし孤児院にいる子どもたちにはなんの手本もなかったのです。
NACEFができた当時、SKO(孤児院)は衛生状態も悪く、子どもたちの頭にはたくさんのしらみ、
歯は日本では見たことがないほど末期の虫歯だらけ、貧血、頭痛、傷、膿…たくさんの健康問題を抱えていました。
子どもたちはいつか孤児院を出ていきます。孤児院を出た後は一人で生きていかなくてはなりません。
ただ孤児院にいって子どもたちと遊んで、物をあげて…私たちの支援は一時では成り立ちません。
子どもたちの知識を増やし、健康衛生行動を習慣づけ、一緒に健康な体をつくるために継続的な支援をおこなっています。
子どもたちは私たちが毎年訪れることを本当に楽しみにしてくれ、
その日のためにまた1年間私たちが毎日続けるよう約束した健康行動を続けてくれます。
私たちと一緒に学んだことが、子どもたちの人生の一部に、生きていく術になってくれたら良いとおもいます。
カンボジアの社会の裏には、今も臓器売買や売春によって命を奪われたり、ちょっとした感染症で命をおとす人々がたくさんいます。
すべての基本にある健康。健康を害しては、働くことも、食べていくこともできません。
孤児院をでたあとも子どもたちがそのような闇にのみこまれず自立した生活ができるようになってほしい…。
子どもたちの明るい未来のために私たちにできることをしよう。
そう想って活動しています。